現代短歌社 単行本 1ページ

単行本

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河野裕子論

大島史洋・著
四六判上製カバー/234 頁/定価2700円/送料160円
ISBN978-4-86534-175-1

第39回現代短歌大賞受賞!

全15歌集で読み解く河野裕子の短歌。総合短歌雑誌「現代短歌」好評連載の単行本化。巻末に略年譜を附す。

「河野裕子の全歌業を辿った、初めての書である。(…)河野の作品が、大島史洋というこれ以上ない読み手を得て、 再び読者の目に届く事を、何よりも喜んでいるのは、河野裕子自身であろう」(帯より・永田和宏)
装幀・間村俊一



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河野裕子論 書影
初期歌集
『森のやうに獣のやうに』
『ひるがほ』
『桜森』
中期歌集
『はやりを』
『紅』
『歳月』
『体力』
『家』
『歩く』
『日付のある歌』
『季節の栞』
『庭』
後期歌集
『母系』
『葦舟』
『蟬声』
終わりに
河野裕子略年譜
あとがき

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評論集


続短歌憧憬――評論とエッセイ――

まひる野叢書第334篇
橋本喜典・著
四六判上製カバー/358 頁/定価3500円/送料350円
ISBN978-4-86534-152-2

2000年発行の『短歌憧憬』に続く最新評論集。全6章48篇。
Ⅰ作歌姿勢
Ⅱ窪田空穂
Ⅲ窪田章一郎
Ⅳ現今の歌への発言・感想
Ⅴ歌評集
Ⅵ随想















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続短歌憧憬 書影
生きることと詠うこと――初学の頃
短歌憧憬(講演記録)
窪田空穂・誕辰の歌
窪田空穂と島秋人(講演記録)
窪田章一郎と父空穂/窪田章一郎十五歳の手紙について/
窪田章一郎の、弟茂二郎への手紙/窪田章一郎“「旅」の作文”二編について/
窪田章一郎“十九歳の日記”から/三十歳の章一郎と貫之・定家/
    
表現への意思/一語の選択/技を超えた技/事実(A)と事実(B)と/
「想像力」について学んだこと/拡大とは深化だ/詩と真実/動揺の中にあるもの/
歌の「心搏」/三つの柱/伝統の創造的継承/それぞれの、黄金の釘を/
この国の行方/爺つたん、婆つたんの歌/赤い夕陽が校舎を染めて
Ⅴ    
『初期 永田典子作品集』評/富小路禎子歌集『遠き茜』を読んで/
篠弘歌集『緑の斜面』について/中野照子歌集『柊野』を読む/
追悼 筑波杏名/三浦槙子歌集『秋果』/温井松代歌集『海と風と光と』/
伊藤雅子歌集『ほしづき草』/横山三樹歌集『光の海へ』
「学規」の思い出/ある日の空穂/章ちゃん/播くことなくてなに生み得むや/
行き届きませんで/信越線感傷/わが失敗の記/私の中の双葉山/もう一人の師/
早稲田通り/作歌の秘密/あかやあかや月/不忠者の慟哭
「まひる野」の明日(挨拶・大会にて)
初出一覧
あとがき

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今村寛の歌評

森田忠雄・編
四六判並製カバー/216頁/定価2500円/送料160円

白秋に師事することと共に宮柊二と青年時代を送った今村寛は時折、 当時をしみじみと述懐することがあった。(…)この冊子に掲げた短歌の詠草は、 白秋・柊二に連なる寛先生の膝下にあって。行われていたいわば子弟のかたちで、 短歌会に提出されたもので、これに対しての洗練された歌評はこれまた貴重なものと言わざるを得ない。
(はじめに 森田忠雄)


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今村寛の歌評 書影
はじめに(森田忠雄)
第一章
一つなる月輪(今村寛)
月下氷人(宮英子)
今村寛論(君島誠)
今村寛作品抄
第二章
添削、歌評(今村寛)
今村寛の略年譜(佐々木珠美)
おわりに(森田忠雄)

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人と歌――土屋文明からの宿題

横山季由・著
四六判上製カバー/276頁/定価2500円/送料160円
ISBN978-4-86534-095-2

10代から作歌、50年になり「現代短歌」に「アララギの系譜」を連載・執筆する著者の 『土屋文明の跡を巡る』(正・続)『土屋文明の添削』 『吉田正俊の歌評』に次ぐ歌論集。
土屋文明の言葉を「人間即短歌」としての歌になっているか、 「人間即短歌」というにふさわしい生き方をしているかという文明からの問いかけ、 宿題と考え、それに答えるべく書きついた4章74篇。
「アララギ」に受け継がれ発展してきたものは何か。









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人と歌――土屋文明からの宿題 書影

はじめに        
一.人と歌
 吾詩は即我なり/人間即短歌/短歌を作る意義/
 伊藤千代子と土屋文明ご夫妻/扇畑忠雄氏にお会いして/
 ハンセン病患者の歌/西田幾太郎とアララギ/
 二人の晩年の歌――吉田正俊と小暮政次/
 リアリズム短歌に触れた二冊/菅野氏の本に見るアララギ会員の歌/
 最近の刊行書目に見るアララギ歌人/河野裕子氏を偲んで/
 中川一政、岡井隆/何とも恐ろしいさま/精神の世界    
二、アララギの人々
 落合京太郎/芝生田稔/小暮政次
三、私の出会った関西のアララギ歌人
 大村呉樓/三宅霧子・奥谷漠/鈴江幸太郎/上村孫作/岡田眞/
 高木善胤/西佐恵子/柴谷武之裕/赤井忠男/中島榮一/猪股靜彌/横山正    
四、私が短歌について考え、学んだこと
 遅々として歩むしかない/「現実主義短歌の可能性の拡大」について/ 
 松浦篤男歌集『朝光の島』/「生活の歌」は古いのか/平凡な奥深いところ/
 「思おゆ」で「思ほゆ」は表せない/文語体と口語体、旧仮名と新仮名/模倣――盗作と学び/
 「逆白波」考/『作家の決断』を読んで/何を詠むか―茂吉と文明の場合古池の句の子規の弁に触れて
 小さきを大切にする詩形/『文章のみがき方』の本に学ぶ/詩(歌)と言葉/能と短歌/
 アララギの主張―『時間論』を読んで/「アララギの系譜」余話/改革と革新―アララギ終刊に触れて
 『新・百人一首』を読んで思うこと      
おわりに

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白秋近影

北原東代・著
四六判上製カバー/340頁/定価2500円/送料350円
ISBN978-4-86534-073-0

白秋誕生130年記念

白秋を義父とする著者が、『白秋全集』はもとより、 自宅に残された未発表資料、義母菊子、夫隆太郎、さらに北原家親族の証言なども加えて、 「白秋の実像」に迫るべく書かれた最新評論集。


装画・白秋
大きなる足が地面を踏みつけゆく力あふるる人間の足が
(「地面と野菜」9首中の冒頭、『雲母集』)







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白秋近影 書影

Ⅰ白秋の家郷
 1白秋と母しげ
 2白秋と父長太郎
 3白秋の従姉
 4白秋と次弟鐵雄―アルスをめぐって
 5白秋と末弟義雄―「草もち」の歌は語る
 6白秋と長男隆太郎
Ⅱ白秋の窓
 1白秋と漱石    2白秋と新村出 
 3白秋と蒲原有明  4白秋と茂吉 
 5白秋と高村光太郎 6白秋と前田夕暮 
 7白秋と岡本かの子 8白秋・犀星・大手拓次 
 9白秋と芥川龍之介 10白秋と中西悟堂 
 11白秋と村山槐多  12白秋と巽聖歌 
 13白秋と新美南吉 
Ⅲ白秋閑話
 1白秋の芸術作用     2『思ひ出』刊行一〇〇年
 3「地鎮祭事件」余滴    4白秋、菊子の婚礼祝い
 5白秋・環翠楼・皇女和宮 6白秋の息抜き
 7白秋の「多磨」創刊の真意 8一九三九年一月の「山本良吉事件」
 9白秋の「利休居士」の歌  10二天・宮本武蔵の薫化
 11白州の東北旅行余話   12「六騎」の歌と魚商・喜代次
初出一覧
「あとがき」に代えて

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近藤芳美論

大島史洋・著
四六判上製カバー/224頁/定価2057円/送料160円
ISBN978-4-906846-84-9

2006年に93歳で長逝した近藤芳美。その歌壇の巨星に長く親炙した著者が、その魅力を短歌作品はもとより、 芸術論、生活、肉声を通して全体像をとらえようとした評論集。近藤芳美という歌人が末永く、人々の記憶に残り続けるために―。




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近藤芳美論 書影

近藤芳美の魅力/敗戦後の日常詠と思想詠―『埃吹く街』/
思惟の美しさ、とは―『新しき短歌の規定』/
『喚声』から『埃吹く街』を見る/『黒豹』の位置/
『アカンサス月光』を中心に/交叉する影―近藤芳美と山崎方代の戦後/
新しい境地―『岐路』/言葉に希望を託す―近藤芳美の言葉/
近藤芳美を偲んで/マタイ受難曲―近藤芳美追悼/
科学技術と思想/雲の上/近藤芳美の字/
人間の限界に立つ―近藤芳美論/真にうたうべきもの/
近藤芳美の修辞/近藤芳美の愛の歌/
近藤芳美の思い出
『短歌入門』『短歌思考』解説/講演・近藤芳美の晩年の歌/
インタビュー 近藤芳美に聞く
近藤芳美百二十首 大島史洋選/近藤芳美著作目録
近藤芳美研究書・参考図書・雑誌特集号一覧/近藤芳美略年譜

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吉田正俊の歌評

横山季由・著
四六判上製カバー/192頁/定価1851円/送料160円
ISBN978-4-906846-44-3

新アララギで活躍する著者の前著『土屋文明の添削』の姉妹編。 「三十一文字になかなかならない情景を、不要と思われるところをどんどん削って三十一文字にすべきで、 付け足して三十一文字にするのは間違いだよ。」と、そぎ落とす美学が随所にうかがえる東京アララギ歌会での吉田正俊の歌評記。

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吉田正俊の歌評 書影


Ⅰ 吉田正俊先生の思い出
 一、吉田正俊先生の思い出
 二、二十四年前の戒め
 三、昭和四十八年、四十九年の吉田正俊先生の作品
 四、吉田正俊歌集『朝の霧』
 五、吉田正俊遺歌集『過ぎゆく日々』を読む
 六、天沼界隈を歩いて
Ⅱ 吉田正俊先生の歌評
あとがき
附 吉田正俊先生の写真
  吉田正俊先生よりいただいた葉書

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方代を読む

阿木津英・著
四六判上製カバー/252頁/定価2571円/送料160円
ISBN978-4-906846-20-7

方代の歌は、無名の大衆であることの謳歌である。
学問が無くても、エリートにならなくても、金と名誉に縁遠くても、人間として立派に生きていけるのだという自負があり、根づいたものの思想がある。
これはマス・メディアの作り出した近代的な<大衆>とは似て非なるものであるばかりか、むしろそれをきびしく批判するものである。
それゆえに、わたしは方代の歌をこそポスト・モダンと言いたいのである。

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方代を読む 書影


Ⅰ 方代短歌の謎を解く――『迦葉』散策
 民衆
 ぜんまい/石の笑い/キリスト様/末成り南瓜/一粒の卵/
 石から石へ/天秤棒/急須/生の音/豆腐と戦争/学校/
 春の日/電気/石一石/五寸釘/穴/詩を書く人/
 山崎けさの/命/石臼/蕗の薹/寒雀/地震/煙管/
 夕日/かなかな?/鼻の穴/赤いチョーク/桃の種/
 秋風/空の徳利/鮭/蒟蒻玉/首/正しいこと/甲州弁/
 みちのく/雪/蓆の旗/土瓶/頭/種籾/ほいほいと/
 酢蛸/苺/柿の壺花/冬瓜の種/夢/白いちょうちょう/
 山崎方代/手広の富士/詩と死
Ⅱ 方代が方代になるまで
 方代文体と鈴木信太郎役『ヴィヨン詩鈔』/石のモチーフ/女言葉/
 方代文体と高橋新吉/方代の修羅(講演記録)/方代のヴィヨン/
 春風のようになるまで――歌集『右左口』とその時代/
 <古典>としての「右左口村」と『甲陽軍艦』/GRASS ROOTSの精神(講演記録)/
 方代さんの思い出
初稿初出目録
あとがき

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文学の中の姨捨

花實叢書第146篇
利根川発・著
四六判上製カバー/426頁/定価3600円/送料300円
ISBN978-4-906846-31-3

「花實」編集発行人である著者が166回にわたり誌上で連載していたものを書籍化。
内容は書名が示すように棄老説話として、ひろく語られてきた姨捨伝説と文学作品との係りを説話文学、 詩歌、謡曲に亘り、考察、鑑賞がなされ、……それぞれの例文を挙げながら大意を記し、さらに語法上の 解説も懇篤な筆致でなされている。……歌人である著者の研究は信濃の姨捨山に足を運び、現地の自然風土に ふれつつ成されたものであり、読みごたえのある大著である。
(現代短歌新聞第14号)

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文学の中の姨捨 書影


第一章 説話文学にみる姨捨

第二章 古典和歌に見る姨捨

第三章 俳文俳句に見る姨捨

第四章 現代文学に見る姨捨

第五章 現代短歌に見る姨捨

第六章 謡曲に見る姨捨

参考文献
あとがき

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全歌集


扇畑忠雄遺歌集

扇畑忠雄遺歌集刊行委員会・編
A5判上製箱入/403頁/定価5000円/送料350円
ISBN978-4-86534-101-0

平成3年から15年9月までの「群山」「あをば」の他。総合誌、歌会出詠歌、未発表作品など約2,700首を収めた晩年の扇畑短歌の精髄。

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扇畑忠雄遺歌集 書影
若萌えの樟茂りたる坂下りて白き船見ゆ雨降
る埠頭
坂のある舗道つづけり茂り合ふ樟の下蔭やや
暗くして
海の香聞くこともなき雨の中ブリッジ長き港
見下ろす
川沿ひの道より出でて街の上雪淡き今朝の山
並みを見つ
吾の目と耳とさながら衰へてうつし身一軀ち
ぢまりゆくか

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大西民子全歌集

波濤短歌会・編
A5判上製箱入/696頁/定価8228円/送料460円
ISBN978-4-906846-85-6

待望の全歌集ついに完成!

平成6年69歳で急逝した大西民子。逝いて20年「波濤」創刊20周年に当たり、総力を結集して編んだ待望の全歌集。

『まぼろしの椅子』『不文の掟』『無数の耳』
『花溢れゐき』『雲の地図』『野分の章』
『風水』『印度の果実』『風の曼荼羅』『光たばねて』

大西民子年譜/解題(廣田治子)/初句検索/あとがき(真鍋正男)を附す。

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大西民子全歌集 書影
かたはらにおく幻の椅子一つあくがれて待つ夜もなし今は
               まぼろしの椅子
身を逼むる不文の掟思ふ夜もミモザがこぼす黄なる花びら
               不文の掟
てのひらをくぼめて待てば青空の見えぬ傷より花こぼれ来る
               無数の耳
桃の木は葉をけむらせて雨のなか共に見し日は花溢れゐき
               花溢れゐき
青胡桃握りてをれば生涯のたつた一つの獲物ならずや
               雲の地図

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宮地伸一全歌集

全歌集刊行委員会・編
A5判上製箱入/662頁/定価7200円(税込)/送料460円
ISBN978-4-906846-04-7

昭和15年アララギに入会、土屋文明に師事。 平成10年「新アララギ」を創刊、平成23年まで代表をつとめ写実短歌を牽引、日本語の美しさを守り続けた 宮地伸一(大正9年―平成23年)の全歌業を集大成。『町かげの沼』『夏の落葉』『潮差す川』『葛飾』『続葛飾』の五歌集に 「続葛飾以後」「補遺」を加え、年譜、解説、初句索引を附す。

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宮地伸一全歌集
幾たびか夜なかめざめて吾は思ふけふより兵
となれるこの身を
心憂へ歩み来りぬ川ぞひにはびこるは皆渡来
種の草
水辺に帰化植物は及ばずと思ひかなしむみぞ
そばの花
水のうへにほのかに残る夕明かりいかなる時
の来るにやあらむ
あと百年のちの短歌と世の中を思ひやる時心
わき立つ

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片山廣子全歌集

秋谷美保子・編
A5判上製箱入/384頁/定価5130円/送料350円
ISBN978-4-906846-01-6

竹柏会の女流歌人として、卓越した存在であり、芥川龍之介に抒情的旋頭歌を作らせ、 堀辰雄の『聖家族』『物語の女』の名作のヒロインである片山廣子。 敢えて歌壇に遠く身を置き、孤高を保ったため、その存在は余り知られていない。 廣子を大伯母とする秋谷美保子がライフワークとして片山廣子の歌業を集大成。 『翡翠』『野に住みて』の他雑誌掲載作品、未発表作品も網羅。
初句索引・年譜を附す。

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片山廣子全歌集 書影
よろこびかのぞみか我にふと来たる翡翠の羽
のかろきはばたき
月の夜や何とはなしに眺むればわがたましひ
の羽の音する
くしけづる此黒髪の一筋もわが身の物とあは
れみにけり
かぎりなく憎き心も知りてなほ寂しきときは
思ひいづるや
いづくにか別れむ路にいたるまで共に行かん
と思ひ定めき

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新刊書


馬上

小島ゆかり・著
四六判上製カバー/212頁/定価2500円/送料160円
ISBN978-4-86534-164-5

2013年夏から2015年夏までの、ほぼ二年間の作品の中から519首を収めた50代を終る歌集です。 かえりみて、50代は自分では気づかぬうちに、猛然とたくさんの歌を作っていました。 現実には心身とも追い詰められることの多い日々にあって、歌を作ることが無意識の自己回復だったのかもしれません。(あとがきより)

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馬上 書影
こつぜんと父ゐなくなり一人子のわれ背負子
しよひこを照らす月光
雨の夜の月こそあやし月を恋ふ心はやがて月
を身籠もる
馬上とはあきかぜを聴く高さなりパドクを
ゆるく行く馬と人
花見弁当ひらけばおもふ ほほゑみに肖ては
るかなる戦争放棄
黒潮の海見てあれば百万年生きてわたしにな
りたるごとし

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インパラの群れ

朔日叢書第98篇
高橋元子・著
四六判上製カバー/144頁/定価2000円/送料160円
ISBN978-4-86534-173-7

第三回現代短歌社賞受賞歌集

にはとりも備品であれば検査前に何度もなんども数をかぞへる

学校では「にはとりも備品で」ある。計数器片手に鷄を、必死に数えなければならない。或いは実験用器具の到着に心を配るなど、 教師のサポートをしながら事務職としての仕事を全うしてゆくのだ(外塚喬・序より)

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インパラの群れ 書影
パブロフの犬になりきり窓口に人影あるに颯
と席を立つ
ひはとりも備品であれば検査前に何度もなん
ども数をかぞへる
春を待つかたちとなりてゐる木木に伐る目印
のリボンをつける
インパラの群のやうなる生徒らの朝の階段を
かけのぼりゆく
ペン胼胝のいつしか消えて銀色の小さきマウ
ス手になじみたる

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遺伝子の舟

森垣岳・著
四六判上製カバー/138頁/定価2000円/送料160円
ISBN978-4-86534-153-9

第二回現代短歌社賞受賞歌集

当初は自然の草木を事実そのままに描き、 情緒や言葉の角度に欠けるように見えたが、その視点の奥に、科学的美意識と稀代の「無心」が宿っていることに気づかされたのである。 (…)とりわけ森垣さんの歌は、科学に弱いわが文系の観念を打ち砕く大いなる破壊力を持っている。 思うに、彼こそは巨木となるための種子をその手ににぎって生まれて来た者に違いない。
(『遺伝子の舟』に寄す・田中教子)

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遺伝子の舟 書影
幼らぬかるみの強き畑に散らばて生徒らの
撒く堆肥のにおい
画家となる夢も今更あきらめてウツボカズラ
に虫を喰わせる
産みたて朝の光を培養し夜毎グラスに入れて
飲むべし
嫌われる役に徹する清さニシンの臭き缶詰を
喰う
遺伝子の舟と呼ばれし肉体を今日も日暮れて
湯船に浸す

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それぞれの桜

三枝昻之・著
四六判上製カバー/頁/定価2500円/送料160円
ISBN978-4-86534-154-6

人生の孤独、強ばりながら傾いてゆくこの国への憂い、そして四季折々の恩寵。困難を深める時代を抱き止めながら、 人々のいとなみへの共感をこめた第十二歌集。

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それぞれの桜 書影
昨日今日芽吹く力となる樹々の多摩丘陵が若
葉へ動く
ああ辺野古 青き水辺に春秋を積みて暮らし
の人は苦しむ
なかば散り今宵はわれに散りかかるあるじを
一人亡くししさくら
ストに蜂蜜を塗る単純にまず食べそして
それから生きる
億年のひと日ひと日が降り積もり死者は私を
思い出さない

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